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今年も東京モーターショーが始まった。 もう何年も行っていないが、小学校のときから、特に晴海会場時代は毎年訪れた。 ボクの母親は、免許を取った昭和43年ごろ、モーターショーのターンテーブルに展示されている、発売されたばかりの、真っ赤なカローラ・スプリンターを見て、係の人に「これ、ください」と言ってしまった。しかも、教習場のセドリックと同じ、コラムのマニュアルを指定した。いまでは信じられないけど、カローラのスポーティーな2ドアクーペに、コラムチェンジがあったのだ。後日、ディーラーからその通りのカローラが家に届けられた。 昭和40年代のモーターショーは、マイカーに憧れる高度成長期の日本人で埋め尽くされていた。来場者は、ものすごく熱心に展示車両を眺め、さわり、座って、夢心地だったのである。 ボクははやく18歳になることを念じて、展示車の運転席に座り続けた。ボンネットがつや消しの黒で塗られた、オレンジ色のいすゞべレットGTRや、ギャランGTO-MRなどは、そのまま走って帰りたいと、本気で思った。 最近は、若い男性も自動車に憧れる人が少ないと聞く。ちゃんと動いて目的地に行ければ良いと考えるそうだ。移動中の自動車に重点がおかれてしまうボクは、すっかり時代遅れなのかな。 飾られたクルマを見ると、いまでも個人的には現実離れしたコンセプトーカーより「これは市販されそう」と思えるモデルに関心がいきがちだ。 それと見逃せないのが、2輪車と商業車のブースだ。 モーターショーにあわせて一時帰国も難しく、今年も指をくわえて写真を眺めるしかない。 いずれ、またいつかということで。
by bob_jones
| 2007-10-26 14:29
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