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今朝、未明に枕元の携帯がなった。 日本にいる高校生の息子からだった。 「いまテレビ見て、タイが大変なことになっているのを知ったんだけど、お母さんたち、どうなっちゃうの?」 息子にしてみれば、2歳から中学卒業までをすごした、第二と言うより、一番の故郷といえるタイ。 91年から92年にかけて、不安定な政情と裏腹に、外資が一気になだれ込むバブルが爆発していたとき、小さな子供たちを連れて赴任したのだった。アパートの家賃は異常に高騰し、エカマイ通りから少し入ったタウンハウスに住んだ。隣家のご主人は、やたら明るく人懐こい警察官だった。私と会うと大きな声で「アジノモト!」と叫んではゲラゲラ笑っていた。 ある日、まだ3歳前だった息子が家の前の路地で転んでおでこを切った。 私は仕事でおらず、まだ携帯電話もない時代、顔面血だらけの息子を前に、おろおろするかみさん。 何故か在宅中だったお隣のご主人が警察所有のピックアップトラックをすっ飛ばし、病院へ運んでくれた。 自分が育ったタイ国に対し、息子の思い入れは強い。 タイとの縁は私の父親が全財産注ぎ込んで事業に失敗してからのもの。 国民の王様に向ける忠誠心が本物である限り、タイは悪い方に行かないだろうと、タイ人に囲まれて日々すごしたので信じている。 いま私がいるベトナムとは明らかに異なる国民性。 だから、心配無用だよ。 タイはチャオプラヤ河のように、優雅に流れるのがお似合いだよね。
by bob_jones
| 2006-09-21 02:46
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