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mwakaoさんから面白い(というのは失礼?)なコメントを頂戴しました。 私が胆石を患ったのはちょうど10年前の1996年でした。 あのころ、タイは空前のバブルに沸いていて、私の仕事も便乗するかのように、次から次へと新しい仕事が舞い込み、値段は言い値、恐ろしいほどの売上を記録しました。 仕事というものは、ただ受注すれば良いのではなく、お客様に満足頂けるサービスを提供し、最後はそれをおカネに変えて、初めて「完了」と言えるのですが、自分も、任された会社も発展途上の中、足場(経理、財務、総務など管理体制)ができていないのに、闇雲に突っ走ったものだから、反動の大きさも予想外でした。 38歳、自分自身、社会人になって間違いなく一番多忙でありました。 96年の初頭、今では1つ抱えても負担に思う仕事を、一人で5つ抱え、朝の6時ごろから日付が変るまで働きました。当然来客やら付合いも多く、当時のダイヤリーを見ると、ほとんど家で食事していませんでした。振り返ると、生きているのが不思議です。若さゆえ、でしょうか。 1月のある日、私は右脇腹から背中にかけて、激しい鈍痛を感じました。しかし、痛みの根源が内臓なのか、骨なのか判別できず、肩まで痛くなる始末。なぜか、痛みは2時間ほどで消えました。 痛みはそれから1ヶ月ほどして襲ってきました。あばら骨の奥のほうで、言葉で表現できない激痛が、ぐいぐいと。 そして、痛みの頻度が徐々に短くなり、4月には週に1回になりました。 しかし、仕事が超忙しく、代役もおらずで、泣き言もいえないまま、時間が経過します。 7月の日曜日、早朝から我慢できないほど痛くなり、ゴルフをキャンセルして自分で運転して最寄の大きな病院へ駆け込みます。 日曜日のこと、職員も外来患者もまばらで、私はとにかく受付へ。 「I've got a stomachache.....」 意識朦朧とするなか、ストレッチャーに乗せられ、医師のいる部屋へ連れて行かれました。 待っていたのは、お決まりの白衣に細くてキザな眼鏡をかけた、なかなかハンサムな医師でした。綺麗な英語を話します。 「胃痛ですね?これまでの病歴を話してくれますか?」 医師から病歴を訊かれ、17歳で胃穿孔になったことを話しました。 医師は、私を診察台に寝かし、腹の辺りを押したり、聴診器を当てています。 そして・・・ 「では、明後日朝8時に来てください。胃カメラをやります」 胃痛止めの薬を処方され、私は帰宅しました。 その晩、またしても激痛に襲われ、七転八倒。 約束の日、生まれて初めて胃カメラを受けました。 「あー、どうやら貴方の胃にはヘリコバクター菌がいるようです。ヘリコバクターピロリ菌をご存知ですか?オーストラリアの先生が発見した、胃病の根源になる菌です。今日は米国で開発された最新の薬を用意します。このサイエンス誌を差上げますから、よく読んでください」 こうして、私は非常に高価な薬を買わされ、帰途についたのです。 続く
by bob_jones
| 2006-12-17 00:19
| アルチュー人生
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