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明日の録画取りで話すセリフを、今になって作り始めた。 事務所にいるのは私一人。 旧正月のアルチュ~生活で、完全停止していた脳みそを覚醒させようと、力を込めて念じると、仕事を放ってブログを開くのは、一種の条件反射である。 そして、肝心の仕事の方をあっさり中断するのは、子供のときにほとんど宿題を完成させずとも学校をクビにならなかった事から学んだ、世の中をナメる方法を我流で身につけた後遺症である。 このような人間は企業という囲いの中で出世するのは不可能である。世間様はそんなに甘くないんである。 明日カメラに向かって話すのは、会社の宣伝であるから、企業の紹介や今後の事業展開について、あんまりニヤニヤしないで喋らなくてはならない。 腹にぐっと力を入れて、いずれ画面の向こう側で僕のクソ役にも立たない話を聞いてくださる方々に、失礼がないように気持ちを伝えるにはどうしたら良いか。 真っ先に思いつくのが、北朝鮮国営放送で日本の悪口をまくし立てるチョゴリの あ、私が喋るのは、そんな勝ち誇った表情で他国を非難する話題ではない。 私どもが、どれほど、お客様と進出先の国々の皆様方にお世話になっているかを、誠心誠意お伝えするのが役目である。 だから、ピンクのチョゴリは着ない。 ちょっとペンを持つ・・・ とりあえず、話すべき内容の4分の1ぐらいは書けた。 問題は、明日勝手に喋った内容が間違っていないか、誰かにドラフトをチェックしてもらう時間がないことだ。そのまま収録されてしまうらしい。 只今よりカラオケ屋に一人で行って、マイクに向かって練習するという手もあるが、元々アルチューの人間が、酒を売る店で飲まないっていう誘惑に抗うのは無理な話だ。 そういえば、NHKは海外で24時間放送しており、BSニュースは時報毎にライブで中継されている。どんな時刻になっても、アナウンサーの人たちは眠そうな顔をせずに、淡々とニュースを読み上げている。 「午前3時になりました。BSニュースをお送りいたします」 あの人たちはどんな生活を送っているのだろうか。男性はスーツにネクタイ、女性もそれなりの服装である。髪も乱れていない。 本当ははやく帰って、パジャマかネグリジェで寝返り打ちたいだろうに、ご苦労様なんである。 逆に、キャスターが髪ボサボサ、化粧無し、はだけたネグリジェ姿で登場したら、視聴率は上がる、かも知れない。 「いま、自宅から駆けつけました!これこそ迫真のライブです!」って。 いや、BSニュースのキャスターは、きっと全員ロボットなんだ。 そうだ、そうに違いないと、小学生のときに親から言われたら信じたはずだ。 子供のころ、テレビのアナウンサーになりたいと短い作文に書いたことがある。本当に憧れたのは、スポーツ選手や有名な役者さんなどをスタジオでインタビューする司会者である。 今でも人の話を聞くのは大好きで、初対面の方とゆっくり時間をかけて自分との共通点を見出したり、その人の隠れた趣味や魅力を知るのが好きである。 どんな人でも魅力的な部分や、自分より優れた部分があるから面白いと思えるようになったのは、恥ずかしながら40歳を過ぎてからだ。 それまでは、嫌いと思った相手を削除して生きていた部分があった。 数多くの方々に支えられて自分があると感じたのは、タイの会社を任されて10年たち、お客様を数十名ご招待し、ささやかな祝宴を開いた際、一番大きい取引先の本社の社長が日本から駆けつけてくれたあたりから、感謝の気持ちが自然と表現できるようになった。 けっこうな大病で倒れ、復帰したときも嬉しかったなあ。 こうして無駄な時間が経過し、明日の準備は半ばでくじけ、早く帰宅してビールを飲みたくなってくる。 でもって、本当に飲んでしまうのである。 気付けばワインが一本空き、ウイスキーグラス片手にテレビの前でうたた寝し、娘に促されてベッドに入る。 アルチューにとって、夜は短い。 明け方、まだ寝ていたぁ~いと思っても、犬に顔を舐められ、安眠は妨害される。 なんで「いつまでたっても、ダメなワタシねぇー」から脱却できないのだろう・・・
by bob_jones
| 2007-02-21 21:22
| アルチュー人生
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