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男は行きつけのバーの女給(古!)と接近しつつあった。 モテるほうではなかった。 これまで複数の女と付き合ったことはあるが、海千山千の水商売にいる相手ばかりで、付き合う内に情が移り、女の持ち込むトラブルを助けようとしてだまされるという、返り討ちにあってばかりだった。 実家の母が病気で・・・、弟だけは学校を出してやりたい・・・、妹が生まれつき体が不自由で・・・、と、相談されて無視することが出来なかった。 男が結婚したのは遅かった。 地味な、誰にも見向きもされないような女と所帯を持った。 子供が生まれ、毎日同じ時間に出勤し、同じ給料を家族に持ち帰った。 それでも幸せだった。 男を騙して去っていった女を、一度でも恨んだことはなかった。騙されたことに気付かないのだ。 会社帰り、同僚に連れて行かれた場末のバーに、晴美という女がいた。 20年以上、火遊びから遠ざかっていた。 晴美は、むかし付き合って、とことんカネを使わされたマキに似ていた。マキの本名は知らなかった。マキのヒモがやくざであることを友人に忠告されて、怖くなって連絡を絶った。 良くない思い出もなんのその、少しの罪悪感もなく、晴美に高額なフランス製のバッグを買って店に行った。 好きなタバコを我慢してでも溜めたヘソクリを全額はたいて買った。 女相手にドキドキする快感は久しぶりのことだ。 カネの臭いに敏感な晴美は、まったく垢抜けない男にやさしく笑顔で接し、徐々に、徐々に、くもの巣を巻きつけるように、男を逃げられなくした。話術も、ベッドのテクニックも、天才的な手腕だった。 男は、自分の店を持ちたいという晴美の望みをかなえるために、借金に走った。 会社に頼んで退職金の前借までした。 どうしても晴美を手放したくなかった。 1年半後、男の貢いだカネで晴美の店がオープンした。 店の名前は「ハピネス」となった。晴美が自分でつけたのだ。 私鉄沿線の、乗換えがある、比較的に賑やかな駅前商店街の雑居ビルを借りた。 その駅は男の自宅があり、その辺に男の無用心さが出ていた。 ある晩の10時過ぎ、男は自宅で新聞を読みながらコーヒーを飲んでいた。 遠くの方で消防車のサイレンが聞こえた。 今年からOLになった長女が帰宅した。 「ただいまー。いま駅前で火事があって、すごい野次馬だったよ」 「ふ~ん、どこか店が焼けたの?」 「ビルから煙が出て、大騒ぎだった」 「どっかの会社の事務所かなあ」 「バーだって言ってたよ」 「バー?」 「ハピネスっていうバーだって」 「え?ハピネス?」 「パパ、知ってるの?」 「いや、そうじゃないけど・・」 「なんか、金持ちっぽいオジサンが叫んでたよ。商店街の宝石屋さんだと思う」 「なんて言ってた?」 「ハルミ~! ハルミ~! って、泣き叫んでた」 「・・・」 「野次馬の人が言ってたけど、ハルミっていうママさん、20人ぐらいの男をだましてカネを出させて店を出したんだって。バッカだよねー、男の人って」
by bob_jones
| 2007-11-20 05:00
| アルチュー人生
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